ヘーゲル

理性的であるものこそ現実的であり、現実的なものこそ理性的である。

とらわれない意識はいずれも、哲学と同様に、この確信に立っているのであって、哲学は自然的宇宙の考察と同じく精神的宇宙の考察においても、この確信から出発する。

もし反省とか感情が、あるいは、主観的意識のもつどのような形態でもが、現在を空虚なものと見なし、現在をこえ、もっよく知っているふりをするなら、それは自分が空虚なもののうちにいるのである。

またそれは現実をただ現在のうちにしかもたないのであるから、それみずからがただ空虚性でしかないのである。

(『法の哲学』)

参考:http://blog.goo.ne.jp/kuzukiriz/e/fd35ed13de5a0073a95a0b913a866bf0