2016-01-01から1年間の記事一覧

荘子

夫れ言とは風波なり 言葉は風や波のように一定せず当てにならないものだ 『荘子』(人間世篇) 参照:http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/43_soji/guestcolumn.html

小林秀雄

批評は原文を熟読し沈黙するに極まる。作品が優秀でさえあれば、必ずそうなる。 「正宗白鳥の作について」 関連:https://twitter.com/hideKoba_bot/status/695805367465304065

ドゥニ・ディドロ

世紀を経るにしたがって本の数は増え続けるであろうし、本から何かを学ぼうとすることが宇宙全体を直接学ぶのと同じくらい困難になると予測する人もいる。自然界から真実のかけらを探し出すことは、膨大な数の書籍に隠されていることを発見するのとほとんど…

一遍

身をすつるすつる心をすてつれば おもひなき世にすみ染の袖 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/20100708/1278578654http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2013/12/26/134256

マレー・シャナハン

フェルミは質問する。「みんなはどこにいる?」と。 フェルミのパラドックスにはたくさんの解答が可能であり、ここで取り上げられないぐらいほど考えられる。そのうちの一つは、われわれがいまだに地球外知的生命体に出会っていない理由は、すべての高度文明…

寺田寅彦

人類が進歩するに従って愛国心も大和魂もやはり進化すべきではないかと思う。砲煙弾雨の中に身命を賭して敵の陣営に突撃するのもたしかに貴い日本魂であるが、○国や△国よりも強い天然の強敵に対して平生から国民一致協力して適当な科学的対策を講ずるのもま…

鴨長明

ものうしとても、心を動かす事なし。 やる気が起きなくても、悩むことはない。*1 『方丈記』 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entries/2016/02/07 *1:現代語訳は玄侑宗久『無常という力』(p.64)より引用

ダニエル・カーネマン

企業の成功あるいは失敗の物語が読者の心を捉えて離さないのは、脳が欲しているものを与えてくれるからだ。それは、勝利にも敗北にも明らかな原因がありますよ、運だの必然的な平均回帰だのは無視してかまいませんよ、というメッセージである。こうした物語…

ナシム・ニコラス・タレブ

憶測を真理だといって掲げるのが楽しいのかもしれない。私たち生まれつきそんなふうにできている。私たちの頭は確率を扱える仕組みになっていない。専門家でもそんな欠陥を抱えているし、専門家だからこそそうだということもある。(中略)不確実性を相手に…

ダンカン・ワッツ

企業や文化、市場、国民国家、世界規模の組織がからむ「状況」は、日々の状況とはまったくちがう複雑性を呈する。このとき常識は数々の誤りを犯し、われわれは否応なく惑わされる。だが、常識に基づく推論の欠陥にはめったに気づかない。むしろ、「そのとき…

西行

世中を夢と見る見るはかなくも猶おどろかぬわがこころ哉(かな) 世の中が夢のようにはかないものだとよくよく知っていながら、それでもどうしてわが心は目覚めないのだろう。*1 『山家集』 *1:現代語訳は竹内整一『「はかなさ」と日本人』(p.89)より引用

深沢七郎

人間として生きるという言葉を信じません。ただわけもなく生きているのが人間です。 『人間滅亡的人生案内』 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2013/10/07/013427http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2014/02/20/182252http://hideasasu.hate…

パトリック・ヘンリー

我に自由を与えよ。しからずんば死を。 1775年3月23日 ヴァージニア植民地協議会での演説の一説 参照:https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/gakushu/oyo/page05.htm 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/20091017/1255743227

オリバー・ウェンデル・ホームズ

租税は文明社会の対価である。 Taxes are what we pay for a civilized society. 参照:https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/gakushu/oyo/page04.htm 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2015/07/31/191913

アンソニー・アトキンソン

前章で述べた通り、再分配では得をする人だけでなく損をする人もいる、というのは再分配に反対するまともな反論ではない。政府が本気で不平等を減らしたければ、どうしてもトレードオフは生じる。これは容易なことではない。トーニーが論説『平等論』で述べ…

本居宣長

しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花 参照:http://www.norinagakinenkan.com/norinaga/kaisetsu/shikishimanouta.html

ダンカン・ワッツ

ひとつめは、基本が理論的な正規の知識体系と異なり、常識はきわめて実践的であることだ。つまり、どうすれば答が得られるかと悩むよりも、問いに答えを与えることに重きを置いている。 ある人にとっては当たり前のことが、ほかの人にはばかげて見えるのなら…

ドストエフスキー

(…)歴史体の小説を書くのが厭で、流動する現在に対する悩みに捕えられた作家は、一体何をしたらよいのだろうか。推察する事だ……そして誤る事だ。 『未成年』/小林秀雄『ドストエフスキイの生活』(p.227)より孫引き

松尾豊

人間の認知は予測可能性を上げるためにできていると思います。そのために世界を分節し、モデル化します。悟りとの関連性ですが、おそらく、人工知能の技術が進み、世界の予測性を上げようとする過程で、自己と他者を区別したほうがよくなる段階が来るかもし…

埴谷雄高

さて、心するがよい。いずこにも罠がある。 『不合理ゆえに吾信ず』

柄谷行人

狩猟採集によって得た収穫物は、不参加者であれ、客人であれ、すべての者に、平等に分配される。これは、この社会が狩猟採集に従事しているからではなく、遊動的だからである。彼らはたえず移動するため、収穫物を備蓄することができない。ゆえに、それを所…

西田正規

さて、定住者は、家や集落の清掃に気を配り、丈夫な家を建て、ごく限られた行動圏内で活動し、社会的な規則や権威を発達させ、呪術的世界を拡大させるといった傾向を持つことになる。このように考えてくると、従来、ともすれば農耕社会の特質と見なされてき…

西郷隆盛

凡そ思慮は平生黙坐静思の際に於てすべし。 林房雄『現代語訳 大西郷遺訓』 参照:https://twitter.com/140ijin/status/701228804824395777 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2013/08/21/172945

山岡鉄舟

臨機応変の妙用は、無念無想の底より来る。 参照:デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2015/12/27/213133http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2015/12/26/204708

岡潔

のどかというものは、これが平和の内容だろうと思いますが、自他の別なく、時間の観念がない状態でしょう。 小林秀雄・岡潔『人間の建設』(p.109)

沢庵宗彭

心こそ 心迷わす 心なれ心に心 心ゆるすな*1 『不動智神妙録』 *1:最明寺入道時頼の作という説もある

小林秀雄

人の有るが儘の心は、まことに脆弱なものであるという、疑いようのない事実の、しっかりした容認のないところに、正しい生活も正しい学問も成り立たぬという、彼〔宣長〕の固い信念、そこに大事がある。「うごくこゝろぞ 人のまごころ」と歌われているところ…

パスカル

私はデカルトを許せない。彼はその全哲学のなかで、できることなら神なしですませたいものだと、きっと思っただろう。しかし、彼は、世界を動きださせるために、神に一つ爪弾きをさせないわけにはいかなかった。それからさきは、もう神に用がないのだ。 『パ…

ソクラテス

しかしながら、諸君、真に賢明なのは独り神のみでありまた彼がこの神託においていわんとするところは、人智の価値は僅少もしくは空無であるということに過ぎないように思われる。そうして神はこのソクラテスについて語りまた私の名を用いてはいるが、それは…

内田樹

ジェインズの仮説は、この「自己同一的な私」というものが人類史に出現してきたのは、私たちが想像するよりはるかに近年になってからであろうというものである。「自己同一的な私」が登場する以前には、「それまでの人生で積み重ねてきた訓戒的な知恵をもと…