2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィトゲンシュタイン

可能な全ての科学的な問いが答えられた場合でさえ、我々の生の問題は依然として全く手を付けられないままになっている、と我々は感じる。勿論この時には問いはもはや全く残っていない。そしてまさにこれが解答なのである。 『論理哲学論考』※太字=原文傍点…

鈴木大拙

分割は知性の性格である。まず主と客を分ける。われと人、自分と世界、心と物、天と地、陰と陽、など、すべて分けることが知性である。主客の分別をつけないと、知識が成立せぬ。知るものと知られるもの――この二元性からわれらの知識が出てきて、それから次…

小林秀雄

文芸に関してとは限らず、人生どの方面にも保守派と進歩派とがあるものだ、菊池寛は、そのどちらにも与しなかった。ただどちら附かずの曖昧な立場に立ったのではない。保守派も進歩派も、実人生の見えないロマンチストに過ぎぬと、はっきり考えた人なのだ。…

ビスマルク

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

荘子

吾生也有涯、而知也無涯、以有涯随無涯、殆已、已而為知者殆而已矣 人間の生命には限りがあるが、知の働きには限りがない。生命のこの有限性を度外視して、知の赴くままに無限を追求すれば、安らぎの訪れるときはない。私どもは、この道理を承知していながら…