2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

マルクス

哲学者たちは世界をさまざまに解釈してきたにすぎない 。重要なのは世界を変えることである。 『フォイエルバッハについての十一のテーゼ』

柄谷行人

ポストモダニストは、歴史のいっさいの理念を物語だといって否定した。つまり、理念は仮象だというわけです。しかし、それは別に新しい考えではない。そもそもカントは、理念は仮象だといっています。ただ、それは、感覚に由来するような仮象とはちがう。。…

源実朝

世の中は鏡にうつるかげにあれやあるにもあらずなきにもあらず 『金槐集』

小林秀雄

人間は、手を持っているからこそ智慧を持つ、とアナクサゴラスが言ったが、恐らく、人間の知性の正しい解明は、原始人の石鏃から近代人の機械に至る、人間が作り得たもの或は破壊し得たものの裡にしか求め得られまい。人間が種族保存上、有効に行動し生活す…

池田晶子

自由意志か宿命か、などの問題が、変わらずに人類の論争の火種であり得るということ自体が馬鹿馬鹿しいのだ、答えなんかないんだから。私は、こういう繰り返し哲学史上に現われる論争を見るにつけ、何かこう、もの哀しいような気持ちになる。ほんとうに人類…

斎藤環

変われば変わるほど変わらない。これが私にとっての精神分析的原則である。人々の欲望は、ある種の普遍的メカニズムの上に成り立っており、そのメカニズムの普遍性が維持されるためには、欲望の対象は常に変化し続ける必要がある。例えば時代とともに移り変…

ゲーテ

すべての理論は灰色で、生命の輝く木は緑だ。 『ファウスト』

ウィトゲンシュタイン

語りえないことについては人は沈黙せねばならない 『論理哲学論考』

僧璨

多言多慮、転た相応せず。 絶言絶慮、処として通ぜずということなし。 話せば話すほど、考えれば考えるほど ますます真理から遠ざかるばかり 話すことも考えることもやめなさい そうすれば知り得ないものは何もない 「信心銘」http://allofselfhelp.jugem.jp…

西田幾多郎

現実の世界とは物と物との相働く世界でなければならない。現実の形は物と物との相互関係と考えられる、相働くことによって出来た結果と考えられる。しかし物が働くということは、物が自己自身を否定することでなければならない、物というものがなくなって行…

ニーチェ

理想への路を見失った者は、理想なき人間よりも、軽薄に破廉恥に生きる。 (『善悪の彼岸』)

小林秀雄

ロシアの十九世紀文学ほど、恐ろしく真面目な文学は、世界中にありません。文学は書かれたというより、むしろインテリゲンチャによって文字通り生きられた。人間如何に生くべきかという文学の中心動機だけが生きられた、と言った方がよい。ゴーゴリとかトル…

東浩紀

思想や文学に社会的に与えられている役割は、そもそもがある種のロマンティシズムの提供だからなんですよ。それを自ら封じ込め、禁じ手だらけでやってきたのがゼロ年代なんだよね。 愛とは何か、家族とは何か、人が生きるとは何か、こういうのはもともと思想…

埴谷雄高

実際に実現したものはすべて夢を裏切ってるものなんですよ。 (埴谷雄高・独白「死霊」の世界)

小林秀雄

間違ってばかりいる大衆の小さな意識的な判断などは、彼には問題ではなかった。大衆の広大な無意識界を捕らえて、これを動かすのが問題であった。人間は侮蔑されたら怒るものだ、などと考えているのは浅薄な心理学に過ぎぬ。その点、個人の心理も群集の心理…

ヴァレリー

僕は正確という烈しい病に悩んでいた。理解したいという狂気じみた欲望の極限を目がけていた。そして、自分の裡に、自分の注意力の急所を捜し廻っていた。 それ故、様々な思想の持続を、少しでも増大する為には、出来るだけの事をした。容易な事は、すべて無…

ランボー

詩人は、あらゆる感覚の、久しい、際限の無い、合理的な錯乱によって見者となるのである。あらゆる形式の恋愛と苦悩と狂乱。彼は、己れ自身を探求する、己れの裡にある一切の毒を汲み尽くして、その精髄だけを保存する。言いようのない苦悶、――その中で、彼…

小林秀雄

孔子やプラトンの考えた哲人政治が現代の政治の参考にならないということはなんのことでもない。それより、彼らの考えた政治は、いっぺんも実際に実現されなかったゆえんについて、よくよく考えてみた方が有益であろう。彼らの理想は死にやしない。人間の生…