パスカル

真の雄弁は、雄弁をばかにし、真の道徳は、道徳をばかにする。言いかえれば、規則などない判断の道徳は、精神の道徳をばかにする。
なぜなら、学問が精神に属しているように、判断こそ、それに直感が属しているからである。繊細は判断の分け前であり、幾何学は精神の分け前である。
哲学をばかにすることこそ、真に哲学することである。

『パンセ』(p8)