エウリピデス

幸いなるかな、探究の道にすすみ、
市民たちに害を及ぼそうとも、
不正な行為に走ろうともせずに、
不死なる自然万有(ピュシス)の不老の秩序世界(コスモス)を眺め、
それがいかにして、また何から、何によって形成されたかを観照する者は。
かかる人びとには、卑しい所業への思いの宿ることはけっしてないのだ。

(断片910)