小坂井敏晶

外界の状況に簡単に影響される事実とは裏腹に、行動の原因を性格・人格など当人の内的要素に求める様子がわかります。行動を理解する上で外からの影響を軽視すると同時に内的要因を誇張するまちがいは、ミルグラム実験の行動予測だけでなく、一般的に見られる心理傾向です。あまりにも強い錯覚であるために、人間の存在形態に根源的かつ普遍的な認知バイアスという意味で「根本的帰属誤謬(fundamental attribution error)」という表現が生まれました。(p76)

社会秩序の維持に欠かせない役割を根本的帰属誤謬が果たす事実に注意すべきです。(p116)

『社会心理学講義』

 

参照:http://blog.livedoor.jp/thnkks0304/archives/51739651.html
関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2014/06/02/111926