唯円

すべてよろづのことにつけて、往生にはかしこきおもひを具せずして、たゞほれ〲と弥陀の御恩の深重なること、つねにおもひだしまひらすべし。しかれば、念仏もまふされさふろう。これ自然(じねん)なり。わがはからはざるを、自然とまふすなり。これすなわち、他力にてまします。しかるを、自然といふことの、別にあるやうに、われものしりがほにいふひとのさふらうよし、うけたまはる。あさましくさふらう。

歎異抄』(十六条)

 

参照:梅原猛の『歎異抄』入門」

関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2015/05/12/105606