2015-06-08から1日間の記事一覧

ジュリオ・トノーニ

意識を生み出す基盤は、おびただしい数の異なる情報を区別できる、統合された存在である。つまり、ある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。(126頁、第5章) 『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論』 参照:htt…

shorebird

本書は進化心理学者ロバート・クツバンによるヒトの心のモジュール性,そしてそれによる道徳と偽善の説明の本である.ヒトの心がモジュール的であるというのは,進化心理学勃興時から強調されていたことで,コスミデスとトゥービイがこれをスイスアーミーナ…

エックハルト

まずはじめに、何ものも意志することのない人こそ、貧しき人であるとわたしたちは語るのであるが、この意味を多くの人たちは正しく理解していない。りっぱなことだと思ってはげむ贖罪の行や見かけだけの修練をつんでかえって利己的な我にとらわれているよう…

親鸞

浄土真宗に帰すれども真実の心はありがたし虚仮不実のわが身にて清浄の心もさらになし 「愚禿悲歎述懐」 関連:http://hideasasu.hatenablog.com/entry/2015/10/17/051814

三木清

親鸞の文章には到るところ懺悔(さんげ)がある。同時にそこには到るところ讃歎がある。懺悔と讃歎と、讃歎と懺悔と、つねに相応じている。自己の告白、懺悔は内面性のしるしである。しかしながら単なる懺悔、讃歎の伴わない懺悔は真の懺悔ではない。懺悔は…

唯円

すべてよろづのことにつけて、往生にはかしこきおもひを具せずして、たゞほれ〲と弥陀の御恩の深重なること、つねにおもひだしまひらすべし。しかれば、念仏もまふされさふろう。これ自然(じねん)なり。わがはからはざるを、自然とまふすなり。これすなわ…

西行

心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ澤の秋の夕ぐれ 『山家集』 参考:視点・論点 「秋の夜長を西行と」