アラン・グース

無から宇宙の出現を記述する試みは推測の域にとどまっている部分が大きいにしても、科学の領域を拡張する刺激的な営みだ。いつの日か、このプログラムを完了することができたら、宇宙の存在と歴史が、根本的な自然法則で説明できることになる。つまり、物理法則から宇宙の存在が導き出されるということだ。そのとき、私たちは、なぜ何もないのではなく、何かがあるのかを理解するという目覚ましい目標を達成したことになる。なぜなら、このアプローチが正しければ、永遠に続く「無」(nothing)はありえないからだ。宇宙の創造が量子過程で記述できれば、一つの深い謎が残る。何が物理法則を決定したのか。

『なぜビッグバンは起こったのか』

 

参照:なぜ何もないのではなく、何かがあるのか - Wikipedia