今野晴貴・荻上チキ

荻上 社会運動って、かつては「階級」を前提とした闘争があった。人が生まれながら固定的な役割を押し付けられて、その構造のなかに絡めとられてしまう状況を改善しようという。ただ最近は、人はいつでも、あるタイプの困難に陥ることがありえるという、「生活モデル」的な運動になってきている。

 

誰もがいつ困るかわからないという想像力を、今困っている人がいつか困る人たちに対して、どのようにシンパシーを広げていくかという社会運動が、いま各所で広がっていると思うんです。問題を固定階級化するのではなく、あなたの問題でもあるんだという語りで、個別実践の中で人々の生活を改善していくという。

今野 現場の人たちが横に繋がれる問題設定と、ボトムアップで政治に影響を与える戦略を立てないといけない。

 景気回復だけじゃブラック企業はなくならない

 

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