2009-11-03 ランボー 詩 この俺、嘗ては自ら全道徳を免除された道士とも天使とも思った俺が、今、務めを捜そうと、この粗々しい現実を抱きしめようと、土に還る。百姓だ。俺は誑かされているのだろうか。俺にとって、慈愛とは死の姉妹であろうか。最後に、俺は自ら虚偽を食いものにしていた事を謝罪しよう。さて行くのだ。だが、友の手などあろう筈はない、救いを何処に求めよう。 (「別れ」/『地獄の季節』小林秀雄訳)