芥川龍之介

革命の上に革命を加えよ。然らば我等は今日よりも合理的に娑婆苦を嘗むることを得べし。

(「革命」/芥川龍之介侏儒の言葉』109項)

革命に革命を重ねたとしても、我我人間の生活は「選ばれたる小数」を除きさえすれば、いつも暗澹としている筈である。しかも「選ばれたる少数」とは「阿保と悪党と」の異名に過ぎない。

(「人生」/同前121項)