2007-01-01から1日間の記事一覧

ピンク・フロイド

倦怠にまみれた一日を刻む時計の音 お前はただ無造作に時を浪費していくだけ 故郷のちっぽけな土地から出ようともせず 手を引いて導いてくれる誰かか何かを待つだけ陽だまりの中で寝そべることに飽き飽きして 家の中から降りしきる雨を眺める毎日 若いお前に…

ゲーテ

支配したり服従したりしないで、それでいて何者かであり得る人だけが、ほんとに幸福であり、偉大なのだ。 (「ゲッツ」第一幕から/ゲーテ『ゲーテ格言集』145項 多数というものよりしゃくにさわるものはない。なぜなら、多数を構成しているものは、少数の有…

宮沢賢治

おれたちはみな農民である ずいぶん忙がしく仕事もつらいもっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたいわれらの古い師父たちの中にはそういう人も応々あった近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直観の一致に於て論じたい世界がぜんたい幸福になら…

ニーチェ

「デイオニゾス的」という言葉をもって表現されるのは、統一への衝迫であり、人格、日常、社会、現実を超え、推移の深測を超えて、摑みかかることであり、ほの暗く、充実した、漂うような状態に、情熱的に、また苦悩しつつ、充溢してゆくことである。すべて…

セザンヌ

現実の全体がそのまま欲しい・・・そうでないと、私の頭の中には先入観の型があり、真実をそこに当てはめて写すことになってしまう。そうではなく、私は私自身を真実の上当てはめて写したいのだ。私、それは何だろうか。真実の魂に到達すること。真実をある…

萩原朔太郎

想像力の消耗からも、人はその家庭を愛するようになってくる(萩原朔太郎)すべての家庭人は、人生の半ばをあきらめて居る(同)

芥川龍之介

人生を幸福にする為には、日常の瑣事を愛さなければならぬ。雲の光り、竹の戦(そよ)ぎ、群雀(むらすずめ)の声、行人の顔、――あらゆる日常の瑣事の中(うち)に無上の甘露味を感じなければならぬ。 人生を幸福にする為には?――しかし瑣事を愛するものは瑣…

ヴァレリー

われわれは、お互に誤解し合う程度に理解し合えば沢山だ (ヴァレリー/小林秀雄「モオツァルト」55頁より孫引き)

ランボー

この俺、嘗ては自ら全道徳を免除された道士とも天使とも思った俺が、今、務めを捜そうと、この粗々しい現実を抱きしめようと、土に還る。百姓だ。俺は誑かされているのだろうか。俺にとって、慈愛とは死の姉妹であろうか。最後に、俺は自ら虚偽を食いものに…

ドストエフスキー

家庭上に大事なものはこの世の中にはなにひとつない (ドストエフスキー、書簡より)

ドストエフスキー

でも、ちゃんとわかっているんだ、三十までは、どんな幻滅にも、人生に対するどんな嫌悪にも、俺の若さが打ち克つだろうよ。俺は自分に何度も問いかけてみた。俺の内部のこの狂おしい、不謹慎とさえ言えるかもしれぬような人生への渇望を打ち負かすほどの絶…

夏目漱石

「僕は死んだ神より生きた人間の方が好きだ」兄さんはこう云うのです。(中略)「車夫でも、立ん坊でも、泥棒でも、僕が難有(ありがた)いと思う刹那の顔、即ち神じゃないか。山でも川でも海でも、僕が崇高だと感ずる瞬間の自然、取りも直さず神じゃないか…

芥川龍之介

革命の上に革命を加えよ。然らば我等は今日よりも合理的に娑婆苦を嘗むることを得べし。 (「革命」/芥川龍之介『侏儒の言葉』109項) 革命に革命を重ねたとしても、我我人間の生活は「選ばれたる小数」を除きさえすれば、いつも暗澹としている筈である。し…

埴谷雄高

政治が支配者と被支配者のあいだに置かれて伸び縮む巨大な権力にかかわる体系であることを理解しなければ、私達は、政治の如何に些細な行動をも理解出来ないであろう。恐らく政治の体系に於いて最も微妙な部分を占めるのは、支配者の位置と心理である。あら…

小林秀雄

ソクラテスの話相手は、子供ではなかった。経験や知識を積んだ政治家であり、実業家であり軍人であり、等々であった。彼は、彼等の意見や考えが、彼等の気質に密着し、職業の鋳型(いがた)で鋳られ、社会の制度にぴったりと照応し、まさにその理由から、動…

小林秀雄

社会のあるがままの錯乱と矛盾とをそのまま受納する事に堪える個性を強い個性という。彼の眼と現実の間には、何等理論的媒介物はない。彼の個人的実践の場は社会より広くもなければ狭くもない。こういう精神の果しない複雑の保持、これが本当の意味の孤独な…

小林秀雄

生きている人間などというものは、どうも仕方のない代物だな。何を考えているのやら、何を言い出すのやら、仕出来(しでか)すのやら、自分の事にせよ他人事にせよ、解った例しがあったのか。鑑賞にも観察にも堪えまい。其処に行くと死んでしまった人間とい…

小林秀雄

文学は平和の為にあるのであって戦争の為にあるのではない。文学者は平和に対してはどんな複雑な態度でもとる事が出来るが、戦争の渦中にあっては、たった一つの態度しかとる事は出来ない。戦いは勝たねばならぬ。そして戦いは勝たねばならぬという様な理論…

小林秀雄

科学主義というものは一と口で言えば、問題を解決する事を知って問題を提出する事を知らぬ一面的な批評主義だ。あらゆる文化は社会的等価関係の下で並列し、歴史的必然の下に進行するという包括的な世界観さえ抱いていれば、どんな質問にでも返答が出来ると…

小林秀雄

時間というものが、私達の認識の先天的形式であろうが、第四次元という世界の計量的性質であろうが、どうでもいい事だ。そういう曖昧さの少しもない、そう考えるより他にどうしようもない観念を、じっと黙って考えているなどという芸当は、誰にも出来ない。…